AutoCrypt KEY
統合型鍵管理ソリューション
AutoCrypt KEYは、車両の製造工程において、ECU/EEに挿入される暗号鍵の統合管理を支援します。
電動車や電気自動車の普及により、ネットワークへの常時接続機能の重要性が高まる中、通信の安全性と信頼性を確保するために、暗号鍵を内部に保管しなければならないECUが増加しています。この暗号鍵は、車両製造の全工程で厳重な管理が必要で、漏えいや改ざんがないことを保証する必要があります。また、製造に関わるエンティティ間で鍵をセキュアに共有するプロセスの構築も必須です。
アウトクリプトは、OEMとサプライヤーに向け、鍵の生成・使用・保管・更新・配布・破棄までのライフサイクル全体にわたって、安全かつ効率的な鍵管理、運用を実現する統合型鍵管理ソリューションAutoCrypt KEYを提供します。
主要機能
AutoCrypt KEYは、OEMやサプライヤーなど自動車製造工程に関係する組織に最適な鍵管理システムを提供します。
鍵管理サイクル全体における安全な運用
- FIPS PUB 186-2及びPKCS#11インターフェース標準準拠したポリシー管理
- 電子証明及び検証で管理者認証強化及びアクセス制御
- 鍵に対するアクセスログの監査、管理
- OTA機能によるセキュアな配布
- HSMを活用した安全性の高い鍵管理
- TRNGでセキュリティ性の高い暗号鍵生成
車両製造工程に最適な鍵管理システム構築
- ISO21434自動車サイバーセキュリティ規格準拠
- EOL設備を考慮したアーキテクチャ及び鍵管理ポリシー設定
- 非常時の対応や快速な技術サポートなど、高い稼働率を維持できるHAシステム構築
- 製造実行システム(MES)連動による鍵発行スケージューリング機能
- 簡単操作でわかりやすい管理者UI・UX提供
- モジュール化による柔軟な構成
構成
AutoCrypt KEYはAutoCrypt KeyLink、AutoCrypt V-PKI、AutoCrypt KMSという3つのソリューションで構成されます。この3つのソリューションを組み合わせることで、鍵の配布及び管理(AutoCrypt KeyLink)、安全な証明書の発行及び管理(AutoCrypt V-PKI)、鍵生成及び保存(AutoCrypt KMS)といった、ライフサイクル全体におけるセキュアな鍵管理を支援します。
AutoCrypt V-PKI
アプライアンス型の公開鍵証明書発行ソリューションで、PKIをベースとしたセキュアな認証システムの構築が可能です。
- ITU-Tの公開鍵基盤(PKI)の規格であるX.509及び国内外PKI規格に準拠した証明書発行及び管理
- SSL/TLS暗号化通信と安全なネットワーク接続によるユーザ認証
- 証明書の発行や配布に関する統計・ログ管理が可能な統合管理システム提供
AutoCrypt KMS
安全性と利便性を両立したアプライアンス型の鍵管理システムによる製造工程で使われる鍵を一元管理でき、鍵管理の負担を減します。
- HSMを活用した安全な鍵生成/保存/管理を実現
- TRNGでランダム性の高い暗号鍵を生成
- ISMS及びPCI-DSSの詳細規定に準拠したセキュアな暗号鍵管理機能
- メインテナンスとアップデートの容易な管理ツール提供
AutoCrypt KeyLink
各々のECUに挿入される鍵を安全に生成・配布するミドルウェアシステムです。 暗号体系ベースの検証機能と管理者側の機能の利便性を備えています。
- MESとの連動でログデータ収集可能
- MESから抽出したCSRデータを検証し、ECU Serial Numberの重複データの有無をチェック
- 生産スケージュールに合わせた鍵発行及び発行手順など事前に設定できるスケージュール機能提供
- OTAによるセキュアなAutomotive Firmware更新サポート
AutoCrypt KEY 活用例
OEM側とサプライヤー側に提供される構成は基本的に同じで、Secure Distribution、Secure Storage、Secure Generator、Secure Flashing、Secure Schedulingなど、製造段階から量産後まで一貫性のある鍵管理体制構築が可能です。既存の設備を活かして連動する構成も可能で、サプライヤーの場合はOEMによって発行される証明する証明書を使用することで、AutoCrypt V-PKIを選択的に導入できるなど、お客様のニーズや環境による様々な形での導入を支援します。
OEM
安全性を考慮したコンパクトな製品構成と
既存の設備及びシステムとの連携による柔軟な運用で
お客様のニーズに合わせた適切な鍵管理を支援します。
サプライヤー
HSMと真性乱数生成機能で安全性をさらに高める仕組みで、
既存のEOL設備及びMESと連携を支援し、
生産プロセスにおける鍵管理の課題に完璧に対応します。